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高度プロフェッショナル制度の適用対象者はごく僅か

法案の修正を前提に、連合が与党に対して協力姿勢を見せたことで話題になっている高度プロフェッショナル制度。別名「残業代ゼロ法案」なんて呼ばれていますが、これは野党とメディアが騒いで付いた名前です。

すごく簡単に法案を説明すると、年収が1,075万円以上ある為替や証券ディーラーなどの専門職種労働者は働いた時間ではなく成果で評価されるようになり、いくら残業をしても残業代が出なくなるといったものです。今までは仕事が終わらなければ残業し、残業代が会社側から支払われていましたが、これからは仕事が終わらないという言い訳は聞きません!ということですね。

厳しいですな。


高度プロフェッショナル制度が導入されるとどうなるのか

例えばAさんとBさんがいたとします。2人に与えられた仕事量が仮に全く同じだったとして、Aさんが定時に、Bさんが定時から2時間経過した時点でそれぞれ仕事を終わらせたとします。今ならBさんに2時間の残業代が付きますが、この高度プロフェッショナル制度下ではBさんへの残業代が出ないことになります。

うん、確かに使用者(雇う側)からすれば全うな考え方だと見ることができます。同じ仕事をこなしているのに、能力があって仕事が早いAさんよりも2時間残業しているBさんの方が給料を多く貰っている実態が明らかにおかしいのです。このおかしな実態を是正するためには必要なのかもしれません。

半年~1年単位で査定が行われ、個人目標の達成度合いなどに応じて年収に多少なりの変動がある企業がほとんどだと思いますが、言ってみればこの成果評価が日単位で行われるイメージでしょうか。

無駄な残業をカットし業務効率を上げるという点においては、確かに一定の効果が期待できそうです。


難しい課題の解決が必要

ただ、基本的に個々の仕事量は異なりますから、どうやって公平に評価するかが最大の課題ではないでしょうか。先の例で行くと、例えばBさんがこなさないといけない仕事量がAさんに対して多いにもかかわらず、いくら残業してもBさんには残業代が出ません。これでは不平不満が出るのは必至です。

一方、仕事の能力が低い人は仕事が終わるまでひたすら残業代なしの残業をしないといけないという事態に陥ることが想定できます。現在全国的に注目されている健康被害や心のケアの問題がますます悪化してしまう懸念があります。

極端かもしれませんが、この制度が導入されたことによって自殺者の数が増えてしまうようなことだけは避けなければなりません。


仕事はデキる人に集まる

例えば10の仕事量があり、Aさんのキャパが10、Bさんのキャパが3だった場合、必然的にAさんが7、Bさんが3の仕事をこなすことになります。これでAさんに対して支払われる賃金が正当に増えればいいのですが、なかなかそうはいきませんよね。これは今でも起きている事象だと思います。

このパターンでいくと、AさんはBさんの倍以上の仕事をこなしていることになりますが、じゃあ果たして給料が倍になるのかと言えばそんなことはないでしょう。若干の給料差はあっても、大差をつけることはありません。

私がここで言いたいのは、成果評価は良いが、残業も含めてこなした仕事の絶対量もやはり評価の対象にすべきだということです。これではAさんがあまりにも可愛そうですし、本人のモチベーション低下にも繋がります。

これを解決する一案として、高度プロフェッショナル制度を導入するにあたり、Aさんに対してある程度仕事を断る若しくは振ることにできる権限を与えるというものがあります。こうでもしない限り、先ほど説明したようにAさんは理不尽な環境の下業務に当たらなければなりません。


対象となるのはあくまでも一定上の年収を稼ぐ専門職

でもそもそもの話、1,075万円以上の年収を稼いでいる専門職労働者に限った話なので、対象になる人はごく僅かです。私のような一般的なサラリーマンは、労働者側にいる間に年収1,000万円を達成することなんて至難の業です。事実、労働者として年収1,000万円の賃金獲得を達成している日本国民は全体の僅か0.6%に過ぎません。

スクリーンショット 2017-07-15
※画像クリックで拡大できます
参考:厚生労働省による平成28年賃金構造基本統計調査

一方で、高度プロフェッショナル制度がひとたび採択されれば、きっと段階的に対象範囲の拡大や対象年収の引き下げが行われるでしょう。それが日本政府のやり方です。人件費が減ることにより企業が投資に回せるお金が増え、資金の流動性を上げることによって経済の活性化を図ろうとしているような気がします。

高度プロフェッショナル制度は非常に複雑な法案であり、会社側の視点に立てば無駄を省く良い制度と言える一方で労働者側からすればたまったものではありません。さまざまな課題をクリアにしない限り決して公平な制度とは言えず、上手く機能はしないでしょう。


とにかく。

メディアが「残業代ゼロ法案だー!」とギャーギャー騒いでいますが、対象者は年収の側面のみで見ても僅か0.6%です。このうち一部の専門職が対象となるので、私みたいな平凡サラリーマンには無縁の話です。今のところね。

もし既にパニックに陥っている方がいましたら、一旦冷静になりましょう。この法案によって明日から残業代が無くなるなんて事は起こりませんので安心してください。


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